たあべのひとり言

うつ病の娘との10年間 悩み解決ブログ

⑤双極性障害~高校卒業認定試験

娘は特別ではない

一度目のうつ状態からの脱出のきっかけは同級生の高校卒業でした。
娘は留年となり、高校3年生に席を置いたままの休学中です。

同級生が高校卒業した頃から、少しづつ少しづつ元気を取り戻していました。高校をみんなが卒業したことで、娘の中で区切りがついたようでした。

その秋、高校卒業に足りなかった単位を取得するため、高校卒業認定試験を受験し合格しました。
試験会場では、高校に通えなかった子供たちが多くいるという驚きと同時に、
娘だけではないんだという安心感があり、
いろんな事情でみんな頑張っているんだと感動をもらいました。

娘のおかげで今まで気付かなかった世界を知ることができました。
そして娘は特別ではないと思えるようになりました。

自動車免許取得

娘は少し明るい目になり、ジグソーパズル、折り紙、料理ノート作成、ミニ日記など、自宅で活動できるようになっていましたが、まだ友達との連絡はできないままでした。

冬になると散歩もできるようになり、一緒に山歩きをしたり、少し遠くの街に映画を観に行ったりしました。

少し外に出れるようになった娘に、
自動車学校に通ってみてはと尋ねると、「行こうかな」と前向きな返事でした。
すぐに申し込みをして、送迎バスで通うことになりました。

そして、これをきっかけに娘はどんどん元気になっていきました。

自動車学校を卒業する頃には、娘はひとりで行動できるようになり、アルバイトを始めるまでになりました。友達とも会うようになり、どんどん元気になっていきました。

やっと昔の元気な娘に戻ったと、私は安堵と喜びでいっぱいでした。

私では止められな

やっと昔の元気な娘に戻ったと安心したのですが、今度は連日友達と遊んで、家には殆どいません。帰るのも遅く、眠らなくても平気な様子で朝まで行動しています。

私の心配は、以前とは違う心配に変わっていき、混乱していました。
娘が遠くへ行ってしまうようで怖くなります。

家から出れない日々よりは、元気に飛び回っている方が嬉しいよ。

と自分に言い聞かせていた毎日です。

娘の身に何も起こらないことを毎日祈りながら、ただ見守るしかできませんでした。
娘の行動をもう私では止められなくなっていました。

今思うと、この時期がそう状態だったのだと思います。
その頃は双極性障害という名前の病気があることさえ知りませんでした。 

今、考えて思う 「出来て良かったこと、出来なかったこと」

◎出来て良かったこと

・娘と相談し、高校在籍中に高卒認定試験を受けたこと
・時間があることをメリットと考えて、自動車学校に行くことを提案し、免許取得できたこと

◎出来なかったこと

・娘の不規則な生活を容認してしまい、向き合って話をしなかったこと
・元気になった状態と、そう状態の気分の高揚の違いに気づかなかったこと